あの白樺だけじゃない
小田代ヶ原と言えば、貴婦人と呼ばれる白樺の木、朝霧に包まれた幻想的な風景、朝焼け
の風景等々がすぐに思い浮かびます。それだけ手垢の付いた風景と言えなくもありません.
ですが、それでも、ここへ呼び寄せられてしまいます。ここの魅力は手垢がついていも落
ちません。季節によって、天候によって、時間によって様々な表情を感じることができます
。霧の動きは、この小田代ヶ原の空気の動きであるし、色彩の変化は、天候や季節の動きで
す。普段あまり意識しない、そうした自然の動きを目で見、肌で感じることができる。そん
なところが好きです。
そして、そのシンボルツリーが白樺の木です。「貴婦人」という俗称は、本当に俗で、こ
の樹から感じられる気品がこの言葉にはありません。ですから自分的には、この貴婦人とい
う俗称は、封印しています。白樺でいえば、カラマツ林の隣に美しい林があるし、戦場ヶ原
の中では、高山の登山道横に本当に美しい白樺林があります。それから、カラマツも忘れて
はいけません。特にこれからのカラマツの紅葉は、格別です。
そんな白樺やカラマツも良いですが、個人的は、やはり、戦場ヶ原に来る切っ掛けと作っ
てくれたズミの木です。日光戦場ヶ原は、日本でも有数のズミの群生地です。特に光徳沼周
辺は、凄い密度で生えています。6月初旬の花の時期は、戦場ヶ原全体がその甘い香りに包ま
れるほどです。それともう一つ、小田代ヶ原を覆う草たちです。ホシザキシモツケくらいし
か草の名前は出てきませんが、これに早朝は霜がついたりして、得も言われぬ美しさとなり
ます。特にそれがこれから雪の来る12月ごろまでの一番の楽しみです。
by nama3_kitano
| 2017-10-12 00:01
| 山
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