東京大仏とその周辺

2月6日、赤塚植物園での撮影の後、久しぶりに東京大仏を拝観しました。東京大仏のある乗
蓮寺は、いまでこそ、赤塚植物園の近くにありますが、ここへ移転してきたのは昭和48年、そ
れまでは板橋区の仲宿にあったそうです。東京大仏は、昭和52年に震災や戦災が起きないよう
祈願して、建立された大仏です。ここの墓地には、私の尊敬する冒険家であり、登山家である
植村直己の墓があります。植村直己は、明治大学山岳部出身の不世出の登山家で、その学生時
代のとてつもない体力のエピソードを山の先輩によく聞かされました。1984年、冬のマッキン
リーに単独登頂後、下山中に遭難、遺体はまだ見つかっていません。墓には遺品が埋葬されて
いるそうです。久しぶりに手を合わせるために訪れました。墓には、草野心平の詩が書かれた
追悼碑が立っています。

地球には
もう彼はゐない
けれども生きてゐる
修身に化けて
植村直己は
私たちの中に
生きつゞける




そのあと、板橋区立美術館のあるため池辺りを散策しました。梅がたくさん植えられていて
すでに見ごろの樹もありました。赤塚植物園の梅は、まだ蕾ですが、こちらは早い。すっかり
春めいていました。